冨永英里です。
今回のテーマは「愛される伝え方」(前編)です。
こんなケースを想像してみてください。
上司と部下が仕事で待ち合わせをしました。ところが部下は何の連絡もなく30分も遅れてきたとします。
そのとき上司は部下にむかって、怒りながらこんな言い方をしました。
「遅れるならなぜ連絡してこなかったんだ!」
スマホがある時代、遅れてくるならせめて連絡くらいしてほしい、いや、そもそも遅れること自体ダメだろう!上司の心にそんな気持ちがふつふつと沸いてくるのは想像に難くないですよね。
しかし、このセリフは「愛される伝え方」の見本にはなりません。逆にこの言い方は、上司と部下の間に「対決姿勢」を生んでしまいます。
こんなふうに言われると、部下は上司から「尋問・支配・脅迫」を受けたと感じます。部下は「すいませんでした!」と謝罪をしながらも、心では「だって連絡しようにもできない事情があったんだから何も頭ごなしに怒らなくても」とか、あるいは「そもそもこの待ち合わせ、私には無理な時間だったのにあんたが一方的に決めたからでしょ」とその人なりの事情がいろいろと浮かんできているかもしれません。
こんなふうにして上司は部下からどんどん嫌われていきます。
上司からすれば、そんな部下なんて要らない!と思うのもアリかもしれません。でもできない部下がくるたびにクビにするわけにもいかない事情もあるかと思います。
そんなときー、
ちょっと一工夫することで、嫌われない、どころか愛される言い方というのがあるとしたらどうですか?使ってみたいと思いませんか?
ここにいい例えがあるので紹介します。
それは「名探偵コナン」の映画「迷宮のクロスロード」のある場面の会話です。
主人公の工藤新一が幼なじみの毛利蘭と待ち合わせをしたときの話を、友人の服部平次に対して回想している語っているシーンです。
あるとき、新一は蘭と待ち合わせをしました。ところがそれをすっかり忘れていて、待ち合わせ場所に向かったのは2時間遅れだったそうです。そこには蘭が待っていました。
新一を見た瞬間、蘭が開口一番に言ったセリフです。
「よかった~新一の身に何か起こったんじゃないかと心配してたんだ」
それを聞いて新一はもっと蘭のことが好きになります。
ここでもしも蘭が「2時間も待たせんじゃないわよ、なんで連絡くらいできなかったの?」と新一を責めていたら。。。そして何度もそんなことが続いたら、新一は蘭に対してどう思うようになるでしょうか。
幼なじみ同士の会話はまさに上司と部下の関係でもあてはまります。仕事においてもプライベートにおいてもしょせんは同じ人間関係であり、違いはありません。
この名探偵コナンでの会話と上司と部下の会話の違いはどこにあるのでしょうか?
この違いについては後編で詳しく解説していきます。
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